和室をフローリングの洋室にリフォームしようと考えるとき、多くの人はまず床のことばかりに意識が向きがちです。しかし、本当に快適で調和のとれた空間を作り出すためには、床だけでなく、壁、天井、そして建具(襖や障子)といった部屋を構成する他の要素も同時に見直すことが成功の鍵となります。床だけを新しくしても、周りが古いままでは、ちぐはぐで中途半端な印象になってしまい、リフォームの満足度も半減してしまいます。まず考えたいのが壁の扱いです。伝統的な和室の壁は、聚楽壁や砂壁、繊維壁といった塗り壁が一般的です。これらの壁は、フローリングの洋風な雰囲気とはなかなか馴染みません。また、経年によって表面がポロポロと剥がれ落ちてきたり、家具を動かした際の日焼け跡が目立ったりすることも多いです。リフォームの際には、これらの古い塗り壁の上から直接貼れる壁紙(クロス)に張り替えるのが最も手軽で効果的な方法です。白やアイボリーといった明るい色のクロスを選べば、部屋全体が明るく広々と感じられるようになります。一面だけアクセントクロスとして色や柄のあるものを取り入れると、ぐっとおしゃれな空間を演出できます。天井も同様です。和室の天井は、木材が格子状に組まれた「竿縁天井」や、一枚板のように見える「目透かし天井」などが多く、これらも洋室の雰囲気とは異なります。壁と同様に、既存の天井の上からクロスを張ることで、簡単に洋室らしいすっきりとした見た目に変えることができます。そして、部屋の印象を大きく変えるのが、襖や障子といった建具の扱いです。フローリングの部屋に襖や障子がそのまま残っていると、どうしても和のテイストが強く出てしまいます。これを解決するためには、いくつかの選択肢があります。一つは、襖紙をモダンな柄のクロスや洋風の壁紙に張り替える方法です。比較的コストを抑えながら、部屋の雰囲気を変えることができます。より本格的に洋室化したいのであれば、襖の枠ごと洋風のドアや引き戸に交換するのがおすすめです。ドアに交換すれば、部屋の気密性や遮音性も向上します。さらに、押入れの扱いも重要なポイントです。布団を収納するための押入れは、中棚や枕棚があって奥行きが深く、洋服などを収納するには使いにくい構造です。