一日の疲れを癒やし、明日への活力を養うための大切な場所、寝室。その空間を、日本の美意識が息づく和モダンなテイストで設えることは、心身ともに深いリラックスを得るための最良の選択肢の一つかもしれません。私がマンションの一室を和モダンな寝室へとリフォームしたのは、日々の喧騒から離れ、まるで高級旅館の一室にいるかのような、静かで上質な時間を手に入れたいと願ったからでした。リフォーム前の寝室は、白いビニールクロスにありふれたフローリングという、特徴のないごく普通の洋室でした。まず取り組んだのは、空間の基調となる色と素材の選定です。床には、既存のフローリングの上に、竹のフローリング材を重ね張りしました。竹特有の涼やかな質感と、まっすぐに伸びる美しい木目が、部屋に清潔感と凛とした空気をもたらしてくれます。壁は、一面だけをアクセントウォールとして、濃い藍色の和紙クロスを貼りました。深い藍色は心を鎮める効果があると言われており、上質な眠りへと誘う空間に最適です。他の三面の壁と天井は、温かみのある生成り色の珪藻土クロスを選び、空間の圧迫感を和らげました。次にこだわったのが、ヘッドボードの造作です。ベッドの頭側の壁に、間接照明を仕込んだ木製の格子パネルを造作してもらいました。この格子を通して漏れる柔らかな光が、壁に美しい影の模様を描き出し、幻想的で落ち着いた雰囲気を演出します。就寝前の読書灯としても、リラックスタイムのムード照明としても活躍してくれる、この寝室の主役ともいえる存在です。収納も、和モダンの世界観を壊さないように工夫しました。既存のクローゼットの扉は、シンプルな木目調の引き戸に交換。取っ手も、主張の少ない黒のアイアン製のものを選び、細部にまでこだわりました。窓には、カーテンではなく、すっきりとした印象のプリーツスクリーンを採用。和紙のような風合いのスクリーンが、外部からの視線を遮りつつ、朝日を柔らかく室内に取り込んでくれます。完成した寝室は、まさに私が夢見ていた通りの空間でした。ドアを開けると、竹の床がひんやりと心地よく、藍色の壁が静かに迎えてくれます。間接照明のスイッチを入れれば、そこはもう日常から切り離された特別な癒やしの空間です。この部屋で過ごすようになってから、寝つきが良くなり、朝の目覚めも爽やかになったように感じます。
マンションで実現する癒やしの和モダン寝室