大規模なマンションに住んでいると、築年数がある程度経過したタイミングで、共用部のメンテナンスとともに専有部の網戸張り替えを検討する時期がやってきます。一斉に張り替えの需要が発生するため、マンションの管理組合が主導して提携業者による特別価格での相談会が行われることがありますが、この際の料金体系は個人で個別に依頼する場合とは大きく異なります。集団で依頼するメリットは、何と言っても業者の移動コストや搬入コストが大幅に削減されるため、市場価格よりも二割から三割程度安く設定されることが多い点にあります。例えば、通常であれば出張費込みで一枚四千円程度かかる張り替えが、マンション内の一括受注であれば三千円以下に抑えられるといったケースです。しかし、こうした団体割引プランを利用する際には、選択できる網の種類が限定されていることが多いという注意点もあります。基本プランでは最も標準的なグレーの網のみが対象で、黒い網や高機能ネットを選ぼうとすると、結局個別オプション料金が加算され、期待したほど安くならないことも珍しくありません。また、タワーマンションなどの高層建築物の場合は、強風対策として特殊な固定方法が採用されていたり、網戸自体が通常よりも頑丈な枠で作られていたりすることがあり、これが料金を押し上げる要因となります。ある事例では、デザイン性を重視したプリーツ式の網戸や、ロール式の網戸が標準装備されているマンションがあり、これらの特殊な網戸は一般的な平網のように簡単に張り替えることができず、メーカーへの返送修理やユニットごとの交換が必要となり、一枚あたり一万円から二万円という高額な料金が発生して住民を驚かせることがあります。マンション住まいにおいて網戸の張り替えを計画する際は、まず自分の住戸の網戸がどのようなタイプなのかを確認し、管理組合が提供する一括サービスの料金設定と、外部の専門業者に見積もりを依頼した際の料金を比較検討することが賢明です。網戸は消耗品ですが、建物の構造や規約によってそのメンテナンス費用は千差万別です。早めに現状を確認し、予算を把握しておくことが、将来の突発的な出費に慌てないための鍵となります。
マンション一斉入居から数年後の網戸張り替え料金の実態