和モダンな空間づくりは、広いリビングやダイニングだけでなく、玄関や廊下、書斎といった比較的小さなスペースでも、その魅力を存分に発揮することができます。むしろ、限られた空間だからこそ、細部にまでこだわりを詰め込むことができ、まるで宝石箱のような、凝縮された美しい世界観を創り出すことが可能です。家の顔ともいえる「玄関」は、和モダンリフォームの効果が非常に現れやすい場所です。例えば、たたきの部分を伝統的な洗い出し仕上げや、大判の御影石調タイルに変えるだけで、一気に格調高い雰囲気が生まれます。壁の一面には、アクセントとして竹や和紙、あるいはエコカラットのような調湿・消臭機能を持つタイルを貼ると、デザイン性と機能性を両立できます。照明は、天井にダウンライトを埋め込み、足元を照らす間接照明を組み合わせることで、奥行きと落ち着きのある空間を演出。壁に小さなニッチ(飾り棚)を設け、季節の花や小さな置物を飾るスペースを作るのも素敵です。次に、廊下や階段ホールといった、ただの通路になりがちな空間も、工夫次第で魅力的な場所に変わります。壁に縦格子のデザインを取り入れたり、床材を質感のあるものに変えたりするだけで、空間にリズムが生まれます。特に効果的なのが照明の工夫です。フットライトを等間隔に配置して光の道筋を作ったり、壁にブラケットライトを取り付けて陰影を楽しんだりすることで、単なる通路が趣のあるギャラリーのような空間へと昇華します。また、二畳や三畳といった小さな書斎や趣味の部屋も、和モダンテイストを取り入れるのに最適な場所です。床を縁なしの琉球畳にすれば、椅子を置くことも、直接座ってくつろぐこともできる、フレキシブルな空間になります。壁は落ち着いた色の珪藻土で仕上げ、造り付けのカウンターデスクを設ければ、集中力を高めるための静かな空間が完成します。窓には、障子やプリーツスクリーンを採用し、外からの光を柔らかく取り込むと良いでしょう。小さな空間をリフォームする際のポイントは、要素を詰め込みすぎない「引き算の美学」です。使用する色や素材の数を絞り込み、シンプルに構成することで、それぞれの素材の持つ質感や美しさが際立ちます。