リフォーム費用を住宅ローンやリフォームローンで賄おうと考えている方にとって、建築確認申請の有無は融資の可否を左右する死活問題となり得ます。銀行などの金融機関は、融資の対象となる物件が適法であることを大前提としています。もし建築確認が必要な規模の増築や改修であるにもかかわらず、その手続きを無視して工事を進めようとした場合、金融機関はその物件を不適格なものと見なし、融資を承認しません。これは、万が一返済が滞った際に、金融機関が物件を差し押さえて売却しようとしても、違法な増築がなされた家は買い手がつきにくく、担保価値が極めて低いと判断されるためです。特に、すでに住宅ローンが残っている家でリフォームを行う場合、無断で行った増築が原因で、既存のローン契約に影響が出たり、将来の借り換えが不可能になったりするリスクさえあります。また、リフォームが完了した後に、完了検査を受けていない場合も深刻な問題になります。建築確認申請を出して工事を始めたものの、工事終了後の完了検査を受けず、検査済証が発行されていない物件は、法的にはまだ工事が継続中、あるいは設計通りに作られたか不明な未完成の状態として扱われます。後年、この家を担保に追加融資を受けようとしたり、買い替えのために売却しようとしたりする際、検査済証がないことが致命的な欠陥として扱われ、希望通りの資金計画が立てられないケースが多々あります。さらに、リフォーム後の建物を登記する際にも、建築確認の書類は重要な役割を果たします。増築によって面積が増えた場合、建物の表題部変更登記が必要になりますが、その際に建築確認済証などの公的書類がないと、登記手続きが非常に困難になり、余計な費用と時間がかかります。このように、建築確認申請という一つのステップを軽視したばかりに、資金計画全体が崩れてしまうことがあるのです。リフォーム会社から提示される見積もり金額だけでなく、その内容が適法であり、融資の条件を満たしているかを慎重に吟味しなければなりません。法的なコンプライアンスを守ることは、単に罰則を避けるためだけでなく、自分の大切な資産をいつでも自由に活用できるようにしておくための、最も確実なリスクマネジメントなのです。
住宅ローンとリフォームの建築確認申請の深い関係